小さいロゴ大会レポート

第5日目NEWS/混合ダブルス決勝
井上&高橋が逆転で頂点へ
井上高橋

「高橋さんを信じてました(笑)」と井上

 

 伊東克典(金沢学院クラブ)の荒い息が館内に響いていた。3ゲーム19-16。勝利は間近だが、あと2本がなかなか届かない。それに引きかえ、18歳の井上拓斗(日本ユニシス)は崖っぷちでも楽しそう。カウンターを食らい、フォア奥に急いで球をとりに行くことは苦しいはずなのにイキイキしている。
「拓斗は試合前から『1時間試合をして、若いところを見せたい』って言ってたんですよ(笑)」(高橋礼華・日本ユニシス)
 埼玉栄高時代から、厳しいトレーニングに耐えてきた井上は、長い試合なら自分に有利な風が吹くと考えたのだろう。
 この山場では疲れを感じさせないファインプレーを披露し2加点、18-19とすると、このあと顔を真っ赤にした伊東がコート奥で左右に動かされミスをした。結果、日本ユニシスペアは5連続得点し、逆転勝ちに成功。試合時間は、井上が希望していた60分には届かなかったが、52分と十分長かった。
「終盤、点差をつけられたとき、追いつけたらいいなくらいに開き直った。そしたらポンポンと点がとれた」
 こう話すのは、年下の井上と組み「自分が引っ張らなければ」と責任感を持っていた高橋だ。全日本社会人、全日本総合・女子ダブルスのタイトルは持っているが、この日本ランキングサーキットで優勝したことはなく、今回が初Vだ。
「ミックスで優勝するとは、驚きです(笑)。このダブルスは、もともと後衛が得意な私が前衛を、拓斗が後衛をもっと勉強しなさいっていうペアですし」

伊東宮内

「勝つチャンスはあった」と伊東。左は宮内

 ただ、その勉強の成果は、芳しいものではなかったらしい。
「今日も山場になると、つい得意なほうに入ってしまいました(苦笑)。でもこの経験を本業に生かしたい」(高橋)
 昨年のインターハイ複王者で、世界ジュニア複3位の井上も、「自分もミックスの戦い方はよくわからなかった。でも、もっと勉強していきたいです」と姿勢を正していた。

伊東克典コメント(2位)

「最後は熱くなりすぎてしまった。井上/高橋ペアは、何気ない球でもミスがなく、山場での精度が高かった。この差が自分たちの課題。次、当たったときは負けたくないです」

■Result:井上/高橋(日本ユニシス) 16-21、21-13、21-19 伊東/宮内(金沢学院クラブ)

●TOPICS
大会中のシャトル使用数と試合時間

福島廣田

2つの最長時間を耐えた福島(左)/廣田

 下記表は、日にちごとのシャトル数や試合時間の統計。種目別、性別による違いなどが読み取れる。大会全体を通し、最長だった試合は次の通り。

■男子シングルス2回戦
 (63分)
佐藤黎(NTT東日本)VS 内藤浩司(JR北海道)
■女子シングルス準々決勝
 (72分)
楠瀬由佳(北都銀行)VS鈴木温子(ヨネックス)
■男子ダブルス準々決勝
 (62分)
松丸大/浦井(帝京大)VS松丸一/大越(NTT東日本)
■女子ダブルス2回戦&準々決勝
 (80分)
福島/廣田(ルネサス)VS 江藤/下崎(岐阜トリッキーパンダース)
福島/廣田(ルネサス)VS 松尾/新玉(NTT東日本)
■混合ダブルス2回戦&準決勝
 (55分)
小町谷/杉山(東北マークス/七十七銀行)VS高島/後藤(JR北海道)
伊東/宮内(金沢学院クラブ/ルネサス)VS 橋本/前田(トナミ運輸/ルネサス)

■大会5日間の統計

種目平均使用シャトル数最多使用シャトル数平均試合時間最長試合時間
男子シングルス9.7個19個39.0分63分
女子シングルス5.2個8個48.1分72分
男子ダブルス9.7個16個37.4分62分
女子ダブルス8.2個24個48.0分80分
混合ダブルス7.1個25個35.0分55分

■1回戦

種目平均使用シャトル数最多使用シャトル数平均試合時間最長試合時間
男子シングルス7.5個12個33.9分52分
女子シングルス4.9個8個46.3分66分
男子ダブルス8.5個16個33.7分51分
女子ダブルス7.2個14個46.6分78分
混合ダブルス4.9個8個31.0分49分

■2回戦

種目平均使用シャトル数最多使用シャトル数平均試合時間最長試合時間
男子シングルス10.6個13個43.6分63分
女子シングルス4.9個8個44.0分64分
男子ダブルス9.9個15個39.3分51分
女子ダブルス7.5個12個46.8分80分
混合ダブルス6.8個13個37.5分55分

■準々決勝

種目平均使用シャトル数最多使用シャトル数平均試合時間最長試合時間
男子シングルス12.0個13個41.0分47分
女子シングルス6.5個8個54.8分72分
男子ダブルス11.3個16個44.8分62分
女子ダブルス6.3個9個48.8分80分
混合ダブルス10.0個11個36.7分45分

■準決勝

種目平均使用シャトル数最多使用シャトル数平均試合時間最長試合時間
男子シングルス14.0個15個44.0分45分
女子シングルス6.0個7個59.0分63分
男子ダブルス12.0個15個38.5分54分
女子ダブルス18.5個24個65.5分75分
混合ダブルス16.0個25個44.5分55分

■決勝

種目使用シャトル数試合時間
男子シングルス19個61分
女子シングルス6個58分
男子ダブルス13個46分
女子ダブルス13個40分
混合ダブルス15個52分

Results 試合結果(ドロー)

Men's singles

男子シングルス

Women's singles

女子シングルス

Men's doubles

男子ダブルス

Women's doubles

女子ダブルス

Mixed doubles

混合ダブルス

日本ランキングサーキットとは

1999年に始まった日本バドミントン協会が主催する大会のひとつ。ナショナルメンバー選考の基準になる日本ランキングのランキングポイント加算対象の大会である。
01年まで年2回開催されていたが、大会ルールが整備され02年より年1回に。11年からは、混合ダブルスも種目に加わった。

試合形式

最新日本ランキング上位32名・32ペアによるトーナメント方式。上位選手が未出場の場合、出場資格は下位選手に順次繰り下がる。1回戦敗者は、敗者同士で対戦し勝者を17位、敗者を25位とする。

優勝者の横顔
ルネサス

優勝した井上/高橋